俺様彼氏はShy Boy?


海斗の隣には、あの日見た可愛い女の子がいたことを。

認めたくなかったのかもしれない。


海斗の新しい彼女は、あたしとは違って可愛らしくて女の子らしい子だって。

あの子が遊園地で見た元カノと同一人物だって知ったときは驚いたけれど。

海斗は、彼女とヨリを戻したんだってことなのだろう。


彼女の前であんなふうに優しく笑う海斗を、少しテレた顔ではにかむ海斗を、認めたくなかったのかもしれない。


「未来、早く~」


大きく手を振るあたしに、未来は優しく笑って駆け寄ってくる。


「お腹すかない?」


そう言ってお腹を押さえる未来に、あたしも賛同する。


「クレープ食べようか!!」


そう言って、また模擬店が並ぶ場所まで戻って。

ミッチャンたちを待っていたときと同じ場所でクレープを頬張った。

もう、そこからは海斗を見つけることはなかった。


ホッとしたような。

でも、二人はどこへ行ったのかって気になる自分に。

誰にも見られないように俯いて、胸が苦しくなる自分がなんだか悲しかった。


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