俺様彼氏はShy Boy?


仕方ないから相談にのってやるんだよ、と少し偉そうに。

俺って優しいから。と付け加えて。

そんなことを平然という海斗に、やっぱりイライラする。


だって。

美佳って、さっき教室で海斗の膝の上に跨ってた女だ。

今日だけじゃない。

いつも海斗にベッタリで。

あたしがいようといまいと関係ない美佳の大胆な行動を見て、はっきり言って面白くない。


でも、海斗はそんなあたしの気持ちなんて気づこうともしない。

美佳も美佳だけど。

一応彼女であるあたしの前で、そんなことが言える海斗には呆れるばかりだ。


「妬かねえの?」

「…興味ない」

「ふーん、可愛くねぇの」


海斗の馬鹿にしたような見下したような言い方。


嫉妬なんて、いつもだよ。

じゃあ、行かないでって言ったら断ってくれるの?

イヤだって言ったら、やめてくれるの?


そうじゃないでしょ?


俺の勝手だろ、って。

そう言って行ってしまうのは海斗でしょ?


ばか、海斗。

どこの世界に、他の女の子のところに笑顔で送り出す彼女がいるっていうのよ。


あたしが嫌がってるの、傷ついてるの。

気づいてよ、ばか。


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