俺様彼氏はShy Boy?
「海斗がどうかした?」
状況が良く飲み込めないミッチャンは、走り去る彼とあたしを交互に見渡して首を傾げた。
「海斗がまた交代の時間なのに来ないって、探してるみたい」
さっき見かけた彼女は女の子の友だちといた。
って言うことは…
今、海斗は一人でいる可能性が高い。
それとも美佳や取り巻きたちと一緒…とか。
「探しに行ってくれば?」
「えっ…!?」
「海斗がどこにいるか、だいたい見当がついてるんだろ?」
ミッチャンはフッと笑みを漏らして。
「そういう顔してる」
あたしの髪をクシャッと撫でた。
「でも……」
「また逃げる?」
優しかったはずのミッチャンの表情が、キリッと引き締まる。
「未来ちゃんがどんな思いで絶交って言ったか。ちゃんと考えてみ? 比奈にこれ以上逃げて欲しくないから、だろ?」
真剣なその瞳から逃げることができなくて。
知らず知らずのうちに、スカートの裾をギュッと強く握っていた。
未来に言われて。
海斗と向き合わなきゃと思った。
このまま未来と絶交なんて嫌だし、今のままのウジウジしてる自分も嫌。
でも…――