俺様彼氏はShy Boy?
「じゃあ、行こっか」
拓也くんとバッタリ会って、しかも一緒にカラオケに行けることになったことで。
未来のテンションは急上昇。
浮かれてるのを拓也くんに気づかれないようにと、未来なりに抑えてるつもりだけど。
緩みきった笑みで、拓也くんに向けられた瞳は。
たとえるなら“ハート”
漫画なんかでメロメロになったときに瞳がハートになってる感じそのもので。
きっと、未来の瞳にはキラキラ輝く憧れのキミが映ってるんだろうな……なんて。
拓也くんと話をしてる未来の横顔をチラチラと盗み見しながら思った。
先に歩いていく未来と拓也くんの背中を見て。
あたしの隣にミッチャンが並ぶ。
「俺らも行こうか」
「うん、でも彼女…大丈夫?」
少し心配に思ってミッチャンを覗き込むようにして尋ねると。
平気平気、なんてニカッと白い歯を見せて笑ってくれる。
その笑顔は、昔から全然変わってない。
ホッとする。
あったかい笑顔。