俺様彼氏はShy Boy？

「うん、よかった」


美佳の言葉を信じて、海斗を疑って、そして、海斗を傷つけた。

そのことにずっと胸を痛めてきた。


「こっちこそ、傷つけて…ゴメンね」


これで元通りになれたらよかったのに。

なんて、そううまくいくわけないってわかってた。


だって…今の海斗には、あたしじゃない子が隣にいるから。

もう、海斗の隣にいられるのはあたしじゃないから。


だけど、ここに来るまでに自分の気持ちを素直に伝えるって、そう決めてきたから。

今までの気持ちが伝わってなかったとしても、今でも海斗のことが好きだって変わらない思いを。

ちゃんと自分の言葉で伝えたいから。


「ねぇ、海斗。あたしね…――」


できるだけ、海斗の瞳に自分が可愛く映るように。

優しく細めた瞳で笑みを作る。

そして、真っ直ぐに目の前の愛しい人を見つめて。


「今でも、海斗のことが好き」


今度こそ、海斗にちゃんと伝わればいいな。って思う。