俺様彼氏はShy Boy?
「これって…」
未来も気がついたのか、大きな瞳がさらに大きく見開かれて。
あたしに答えを求めるように視線を向けてきた。
曖昧に笑うあたしに、勘のいい未来はすぐにピンッと来たのか。
海斗を見てパチパチと瞬きを繰り返していた。
「海斗、すごい目が悪いんだよ。コンタクト入ってる時もあるけど、目付きが悪いときは裸眼でな…」
「おい」
「コンタクトを入れない理由は、比奈の顔を真っ直ぐ見ると緊張するからだって、知ってた?」
「充!!」
「もうさ、隠す必要もないだろ?」
完全に海斗をからかって面白がってるこんなミッチャンを今まで見たことがなくて。
でも、ミッチャン嬉しそう。
「比奈の顔を直視するのが恥ずかしくて、コンタクトしないんだよな」
ニカッと意地悪少年は、真っ白な歯を見せて笑う。
それを黙ってるほど大人しくはない海斗は、楽しそうなミッチャンに向ってニヤリと笑みを作ったかと思うと。
「見栄張って架空の彼女を作るようなヤツには、負けるけどな」
フッと馬鹿にした笑いに、ミッチャンの顔色が一瞬で真っ赤になっていく。
やられた。
そんな顔で、海斗を睨むミッチャンに対して。
弄られるだけじゃ終わらないとばかりに、海斗の冷ややかな視線がミッチャンに向けられていた。