俺様彼氏はShy Boy?
その日の放課後。
海斗に言われたとおり、海斗の家にやってきた。
相変わらず誰もいない海斗の家。
ここにきたのは2ヶ月ぶりくらいだった。
海斗のお母さんが趣味でやってるガーデニング。
庭はキレイに手入れされていて、いつ来ても足を止めて見入ってしまう。
「比奈が来ないって、寂しがってたぞ」
「えっ…」
「俺だけだと、趣味の菓子作りにがつまらないんだってさ」
フウッと小さな溜息と、呆れたような苦笑い。
「比奈ちゃんとケンカしたの? どうせあんたが悪いんでしょ。早く仲直りしなさいよ。あんな可愛くてイイ子逃がしたらもったいないわよ」
「なに、それ…」
「ババァの口癖」
「ババァなんて言ったら、また怒られるよ」
あんなにきれいなお母さんに、ババァとか言えちゃう海斗がすごいと思う。
うちのお母さんなんて…
小さくて、童顔で、あたしと並んだら姉妹に間違えられるくらい。
「イケメン好きでミーハーなうちのママより、ずっといい」
「ははっ…」