俺様彼氏はShy Boy?
ダブルデート
「今度、未来と遊びに行ってくるね」
唐突なあたしの言葉に。
何言ってんの? と眉間にシワを寄せて怪訝な顔をする。
ついさっきまであれだけ甘い時間を過ごしていたのに。
その雰囲気をぶち壊したのはあたし自身。
向かい合ってた身体は今は隣り合わせに戻って。
あたしを真っ直ぐに見つめてくれていた海斗の瞳は、さっきまで見ていた雑誌へと向けられている。
「わざわざ、何?」
そりゃそうだ。
わざわざ友達と遊ぶのに、そんな改まって報告したりしない。
あたしたちはそんなに束縛しあった関係じゃない。
そうじゃなくて、あたしが言いたいのは……
「未来と……」
「何?」
「……拓也くんと、ミッチャンと」
4人で遊ぶことの報告だ。
さすがに、何も言わずにミッチャンと遊ぶに行くのは嫌だった。
言ったところで、海斗がいい顔をしないことくらいわかってるのだけれど。