泣くなって
デート当日…
デート当日…
今日は神崎とデート…駅前で待ってるんですけど…
恥ずかしすぎる!!!
ワンピースなんていつぶり…美紀のばかっ!
なんでこうなったかっていうと、今朝私が準備していると、「こんにちはー!」なんて言って家に来るなり
「今日はデートでしょ!いくら嫌いでも、男の子の前ではかわいくいなきゃダメじゃん!ほら、これ着る!あきはかわいいんだから、あっそうだ!髪の毛、セットしてあげる!ほら座って、あっ!メイクもしなきゃ!ほらほら、早く早く~!」
…って。朝からどんちゃん騒ぎだった。
だから私の今の格好は、白いワンピースにところどころかわいいお花の刺繍が入っていて、うえにカーディガンを着ている。
髪の毛も巻いちゃって…。美紀はほんとに、すごいよ…。
そんなこと考えていたら、
「ごめん~、待っ…」
???
なんで急に黙ったの?しかも手で顔隠してるし…。
「お、おう、行くぞっ!…」
そういうと神崎はさっさと歩いていった。
「えっ、ちょっ、待ってよ…!」
「…クソッ、なんなんだよ…」
「えっ?なに?」
ボソっと呟いた神崎は少し顔が赤かった。
「なんでもない、ほらよ、」
渡してきたのは遊園地のチケットだった。