RE. sEcrEt lovEr
翌日はママと悠耶さんが病室に来てくれた。

「絹ちゃん、これ知ってる?」

「えぇ!?何で?どうしたの?」

悠耶さんが箱から取り出したそれは並んでも即売り切れ、幻とも言われているプリン。

「かわいい娘の為に並んじゃった♪」

引っ越しをしたばかりで貴と喧嘩をした時も、一人で心細い時も 悠耶さんはいつも味方でいてくれた。

女性として強くて、優しくて、時々かわいらしい もう一人のママ。

「自分が食べたかったんでしょ?」

頬張りながらも親友をいじるのは“実の”ママ。

「それもある」

クスクス笑いながら悠耶さんもプリンを口に入れる。

濃厚だけど、一瞬でとろけてなくなってしまうそれはまさに

「しあわせ~…」

「でしょ?アイツらには違いが分からないんだもの。甲斐に至っては『どこのコンビニの?』て」

「甲斐くんらしいわね…」

「やっぱりこういうのは女子だけの特権よね?」

そういえば昨日友達もゼリーを持ってきてくれたんだっけ?

成程、女子に甘いものは欠かせないらしい。
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