my mother
ある日僕が目を覚ますと、そこには知らないおじちゃんが沢山いた。
そして、おじちゃん達は僕と兄弟をよく分からない大きな箱にどんッ!と押し入れて、ママと僕達を引き離した。
遠くでママの
「坊や達!行かないで…!待って!!」
って言う、悲しい声がした。
僕と兄弟はママの所に戻りたくて
「ママ!…ママ!!」
って必死に鳴いた。
そしたら
「うるせぇぞ!!静かにしろ!!」
っておじさん達が大声で怒鳴ったんだ。
怖かった。
戻りたかった。
でも、こんなに小さくて、何も見えなくて、何も出来ない僕達には…抵抗する術なんて無かった。
「クゥーン…。」
そのよく分からない箱は突然動き出し、ガタゴトと揺れ始め、僕の鳴き声だけが響いた。