スケッチブック
私が入学する前に結構もめていたらしいし、今もそれは親から苦情がくるのを知っている。そんな子学校に来させないで!みたいな。
でも、私は知っている。
そんな不良がいるから、そいつらがやっことにしよう、という奴もいることを。そして案外あの片石は、不良じゃないということを。
「なに、ケンカ?」
「まじ?またやったの?」
「やだなー、怖い」
「今時流行らねーよ」
「俺らもやばいと思われるじゃねーか」
同級生や後輩がそんなようなのを話すのを聞き流しながら、片石が鞄を気だるげに持って通学路を歩いていたのを見た。