雨恋の氷河
「そろそろ戻らないと……妹のいちじくが心配してる」
「あなた名前は?」
「熱竜だ。」
オレは彼女の名前を聞かずその場を後にした。
「1・2のさん!!」
私は杖を振り上げ今日も新しい魔法の練習をしていた。
お兄ちゃんとはここ1年連絡をとっていないし会ってもいない。
お兄ちゃんが帰ってくるのを待ち続けていた。
「いちじく!!兄さんが帰ってくるぞ!」
「ほんと?!」
「あぁ、今あやこから連絡が入った。」
「お兄ちゃん帰ってくるんだね。」
私は知らせを聞いて飛び上がるくらいに喜んだ。
「いちじくって兄さんのこと好きだよなー」
「もちろん!お兄ちゃんは私にとってヒーローだから」
私は月に笑顔を見せた。
「いちじくのヒーローはオレなのに。」
「何か言った?」
「なんにも……」
私が手を伸ばしかけた時
「いちじく!月!ご飯にするからそろそろ練習終えて上がりなさい」
椿がそう伝えに来ると月はすぐに上がってしまった。
月どうしたんだろう……