先生。あなたはバカですか?

「何今の。どういう事?」


身体の向きを変えられ、先生の顔が私を覗き込んでくる。


わわわ!


顔が近いし!


先生の腕はまだ私の肩と腰にガッチリと回っているし!


「し、知りませんっ!」


私は、慌てて顔を逸らす。


だけど、すぐに彼の手によって戻されてしまって……。


「逸らすなよ。ちゃんと言え」


そう言って、真っ直ぐと私の視線を捉えた彼の瞳は、逃がしてくれようとはしないから……。


「…先生は…、一ヶ月やそこら…かっ…彼女をほったらかしにしておいても、平気な人なんですねっ」


意を決して、ふて腐れたように上目遣いで睨みつければ、先生はきょとんとした顔で私を見てくる。


何きょとんとしてるのよ!

これでも一応怒っているんだから!


あなたのそのだらしなさ、どうにかしなさいって言っているのよ!



「何お前…。もしかして、寂しかったの?」


「な…っ!?!?!?」



はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?


何をぬかしてるんだこの男ぉぉぉぉぉぉ!?!?!?



「何言ってるんですか!?バカなんですか!?!?」
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