先生。あなたはバカですか?

というか…


堂々と、関節…キ…キ……(言いたくない)



「この暑い中、午後から外出とか勘弁してほしいと思わない?ねぇ?生田スイちゃん」


「そ…そうですね…」


「あれ?生田、しょ…じゃなくて、岩田先生と面識あるんだ?」


「ま…まぁ…はは」


ニヤニヤといやらしい笑みを向けてくる不良教師。


私は、峰山先生に変な詮索をされないように必死に引きつった笑みを張り付けている。



もう…とっとと要件を済ませて、即刻この場を立ち去るべし!!!



「あのっ!峰山先生!」


「ハイ?」


「夏休みに入って直ぐ、数学特別講習会があるって聞いたんですが…」


「あー!うん!あるよ!前にプリント渡さなかった?」


「あ…はい…」


記憶の片隅に確かにそんなプリントが配布された記憶はある。


だけど私はその時、自分には必要ないと思って捨ててしまったんだ。


芝関さんに教えて貰う今日の今日まで、そんなものがあるなんて事自体すっかり忘れていた。


というのは、言わないでおこう。
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