先生。あなたはバカですか?
「では、バス乗り場に移動しまーす!」
指揮を執る峰山先生についていく私達。
道中、ふと不良教師と目が合った気がしたけれど、直ぐに逸らされた。
なんなの…。
「生田さん!何か今日雰囲気違うね!」
ニコニコとそんな事を言いながら、隣を歩く芝関さん。
「そう?いつも制服だからじゃない?」
「あーうん。それもあるかもしれないけど、なんか大人っぽくて綺麗だなって!」
「???」
いまいち芝関さんの言っている事が理解出来なくて首を傾げてしまう。
自分の服装に目を落とすと、
スキニーのデニムパンツに、裾に細やかなレースのフリルが付いたノースリーブのシャツ。
特にアクセサリーとかを付けているわけでもないし…
え?
どこに褒めて貰える要素があったのだろう?
「華奢だし色白だし!生田さん羨ましいぃ〜!」
「そんな事ない。芝関さんのがよっぽど可愛い」
芝関さんは、いつも下ろしているふわふわの髪の毛を緩くお団子にして、花柄の可愛らしいチュニックにデニムのショートパンツ。
実に夏らしくて、芝関さんによく似合っている。