先生。あなたはバカですか?



「んじゃ、車内レクレーション始めまーす!」


峰山先生のその声に車内が急に湧き立って、完全に参考書に没頭していた私は、何が起きたのかとキョロキョロと辺りを見回した。


隣で寝ていた川島君も寝ぼけ眼で辺りを見回していて、どうやら私と同じ心境の様子。


「今からプリントを渡すぞー。そこに書かれた問題は、俺チョイスの難問ばかりだ。そう簡単には解けないようになってる。
それを解いて、一番早く全問正解した2人組が勝ち。ちなみに、隣同士違う問題になってるからな。隣の奴が分からなかったら早く解き終わった方が解いてもいい。
まぁ、その余裕があれば…だけどな」


ふっふっふ、と不敵な笑いを零しながらプリントを配っていく峰山先生。


凄く楽しそうだ。


一方、生徒達は全く楽しそうではないその勉強レクレーションに皆悪態をついている。


回ってきたプリントを見ると…


むむ。


確かに中々の難題だ。



「ちなみに、見事優勝した2人には先生達から景品がありーす!」

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