先生。あなたはバカですか?
*
「んじゃ、車内レクレーション始めまーす!」
峰山先生のその声に車内が急に湧き立って、完全に参考書に没頭していた私は、何が起きたのかとキョロキョロと辺りを見回した。
隣で寝ていた川島君も寝ぼけ眼で辺りを見回していて、どうやら私と同じ心境の様子。
「今からプリントを渡すぞー。そこに書かれた問題は、俺チョイスの難問ばかりだ。そう簡単には解けないようになってる。
それを解いて、一番早く全問正解した2人組が勝ち。ちなみに、隣同士違う問題になってるからな。隣の奴が分からなかったら早く解き終わった方が解いてもいい。
まぁ、その余裕があれば…だけどな」
ふっふっふ、と不敵な笑いを零しながらプリントを配っていく峰山先生。
凄く楽しそうだ。
一方、生徒達は全く楽しそうではないその勉強レクレーションに皆悪態をついている。
回ってきたプリントを見ると…
むむ。
確かに中々の難題だ。
「ちなみに、見事優勝した2人には先生達から景品がありーす!」