embracement


なんで私、慎一のところに向かっているの?



漣を悲しめるだけなのに。





私の愛す人は漣だけでしょ?







でも、足が止まらない…




弥「漣、ごめん」





―弥生…弥生…弥生…―




弥「漣っ?な、訳ないか…」






ドンッドンッ



弥「慎一?開けて?」



ガチャ



慎「弥生……会いたかった…」


弥「大丈夫なの?」


慎「うん…弥生の顔見たら、安心した」


弥「そ、よかった」




プルルルループルルルループルルルループルルルループルルルルー



弥「もしもし?」


ほ「弥生…伊坂くんがっ」


弥「漣が?漣がどうしたの?」


ほ「伊坂くんが…倒れたのっ。◎◎病院だから。早くっ」


弥「わかった」


ピッ



弥「ごめん。慎一さんっ」


慎「弥生っ」






漣…ごめん。




どうか、無事でいて…


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