ソファーに並んで
家に帰った律たち…最初はケガの手当てをする
少し遅れて明音も帰ってきた…ソファーへ並び話す
「あまり無茶はしないで?律…心配するわ…」
千尋が律へ注意する
「だよな…律はああいう時、いつもなら仲裁に入って話し合いで解決するのに…」
要も千尋に賛同の意見だ
「…でも、律くんって凄いよね!?飛び込んで
行ける勇気はもちろんだけど、殴られても口の内が切れるだけで済んじゃうなんて!」
明音の意見に律は妙な返事をする
「うん…僕も自分で不思議に思うよ、あんな体格の人に殴られる…もっと大ケガすると覚悟してたよ、でも六助さんが危ないって考えた時にはもう体が動いてたんだ…でも殴られるまで自分がどう動いたか、あんまり覚えてないんだよね…何でかな?」
要は推測しながら言う
「たぶんアドレナリン?とかいうヤツのせいじゃない?律に何かあったら直ぐに止められる様に準備は俺も一応いつもしてるけど…」
不可解な点は残るも大事に至らなかった…それで納得する事にした4人…
一方、橘家では…
夜も更け、縁側で月を見上げながら茶を飲んでいる六助…今日の一件を思い出している様子
床板がギシっと軽く音をならし気配に気付く
「善や…こっちで少し話をせんか?」
月明かりに照らされ浴衣姿の善一朗が歩み寄り、六助の隣へ座る
「ジイさん、すまない…僕は未熟者だ」
湯飲みを盆へ置き、顔を横に振る六助
「いいや、お前は強いぞい?ワシが教えてやれる事なぞもう無い…現に皆伝を与えとるしな…フォホホ」
反発し否定する善一朗
「そんなはずないっ!ジイさんは最強だよ…例え実力が僕が上回ったとしても、ずっとジイさんは僕の憧れのヒーローだよ…ずっと…」
六助は一度、微笑み眼を閉じる
「ワシは良い孫に恵まれたのう、幸せジジイじゃ!…ただ、お前の期待に添えんかったのが悔しいわい…時に善よ?前に言っておった術が通らん強い男がおるというのは、律くんの事じゃろ?」
頷く善一朗
「ああ、律は強いよ…とんでもなく」
やはりかと、再度微笑む六助は腕を組み髭を触る
「うむ、あの子は強い…天才というのじゃろうな…善…お前には言い訳に聞こえるかもしれんが、ワシはあの時、自分の前に入った律くんに一切気付けんかった…武道における極み、武神法を生まれながらに持っておるわ…生涯を賭しても体得は至難…先人をあげるなら始祖である平将門くらいじゃ…本人に自覚がないところが更に恐いわい…」
その言葉に驚くも嬉しそうに善一朗は笑う
「フフ…武神法かぁ…どうりで強いはずだよ…尚更、律にはもっと学ばせてもらおう!そして…いつの日か越えてみせる」
より高みを目指す孫へ助言と断言
「本音を言うが…善よ…ワシが嫉妬するほどの才をお前も秘めておる、学んで盗み、自身のものにしてみせい!じゃが…修羅の道に拍車を掛けるが律くんの次に最後の頂がおるぞい?…お前の頬を叩いた…千尋ちゃんじゃ!…あの子には律くんでも敵わんじゃろうな…フホホッ!」
大きく笑い声を上げる六助…共に善一朗も笑う
「ハハハッ!僕も同じ事考えてたよ…絶対に勝てないね」
祖父と孫は月を見上げ語り明かした…
少し遅れて明音も帰ってきた…ソファーへ並び話す
「あまり無茶はしないで?律…心配するわ…」
千尋が律へ注意する
「だよな…律はああいう時、いつもなら仲裁に入って話し合いで解決するのに…」
要も千尋に賛同の意見だ
「…でも、律くんって凄いよね!?飛び込んで
行ける勇気はもちろんだけど、殴られても口の内が切れるだけで済んじゃうなんて!」
明音の意見に律は妙な返事をする
「うん…僕も自分で不思議に思うよ、あんな体格の人に殴られる…もっと大ケガすると覚悟してたよ、でも六助さんが危ないって考えた時にはもう体が動いてたんだ…でも殴られるまで自分がどう動いたか、あんまり覚えてないんだよね…何でかな?」
要は推測しながら言う
「たぶんアドレナリン?とかいうヤツのせいじゃない?律に何かあったら直ぐに止められる様に準備は俺も一応いつもしてるけど…」
不可解な点は残るも大事に至らなかった…それで納得する事にした4人…
一方、橘家では…
夜も更け、縁側で月を見上げながら茶を飲んでいる六助…今日の一件を思い出している様子
床板がギシっと軽く音をならし気配に気付く
「善や…こっちで少し話をせんか?」
月明かりに照らされ浴衣姿の善一朗が歩み寄り、六助の隣へ座る
「ジイさん、すまない…僕は未熟者だ」
湯飲みを盆へ置き、顔を横に振る六助
「いいや、お前は強いぞい?ワシが教えてやれる事なぞもう無い…現に皆伝を与えとるしな…フォホホ」
反発し否定する善一朗
「そんなはずないっ!ジイさんは最強だよ…例え実力が僕が上回ったとしても、ずっとジイさんは僕の憧れのヒーローだよ…ずっと…」
六助は一度、微笑み眼を閉じる
「ワシは良い孫に恵まれたのう、幸せジジイじゃ!…ただ、お前の期待に添えんかったのが悔しいわい…時に善よ?前に言っておった術が通らん強い男がおるというのは、律くんの事じゃろ?」
頷く善一朗
「ああ、律は強いよ…とんでもなく」
やはりかと、再度微笑む六助は腕を組み髭を触る
「うむ、あの子は強い…天才というのじゃろうな…善…お前には言い訳に聞こえるかもしれんが、ワシはあの時、自分の前に入った律くんに一切気付けんかった…武道における極み、武神法を生まれながらに持っておるわ…生涯を賭しても体得は至難…先人をあげるなら始祖である平将門くらいじゃ…本人に自覚がないところが更に恐いわい…」
その言葉に驚くも嬉しそうに善一朗は笑う
「フフ…武神法かぁ…どうりで強いはずだよ…尚更、律にはもっと学ばせてもらおう!そして…いつの日か越えてみせる」
より高みを目指す孫へ助言と断言
「本音を言うが…善よ…ワシが嫉妬するほどの才をお前も秘めておる、学んで盗み、自身のものにしてみせい!じゃが…修羅の道に拍車を掛けるが律くんの次に最後の頂がおるぞい?…お前の頬を叩いた…千尋ちゃんじゃ!…あの子には律くんでも敵わんじゃろうな…フホホッ!」
大きく笑い声を上げる六助…共に善一朗も笑う
「ハハハッ!僕も同じ事考えてたよ…絶対に勝てないね」
祖父と孫は月を見上げ語り明かした…