俺様男は私の彼氏様!?





少し遠回りをして歩き始める。



ストーカーは後をついてくる。



うぅ、俊がいるけど怖い。





「椿、走れるか?」



「え?あ、うん」





俊は私の鞄を取って、それと一緒に手まで握って走り始めた。



怖いというより、この手!


握られてる手が熱くなって手にばっか集中してしまう。





そんなことばっか気にしてると、もう近所の公園に着いていた。





「ハァ……取り敢えず巻けたかな?」



「俊、手……」



「あ?あぁ、わりぃ」





そう言って手を離してくれる。



離してくれたのに、まだ俊の温もりが残っていて緊張してる自分。





「少し休んでくか」



「うん」





私たちはベンチに腰掛けた。



隣には俊がいて、休むどころか緊張して疲れそうだなー。



……って、今はそんなこと言ってる場合じゃないよね。





< 102 / 145 >

この作品をシェア

pagetop