俺様男は私の彼氏様!?
「で?話しってなんなの?
私は、俊くんを連れ戻しに来たんだけど」
やっぱり、俊くんのファンなんだ。
「えっと……途中からしか話し聞いてなかったんですけど、私、俊くんをストーカーなんてしてませんよ?」
取り敢えず、ここは白黒ハッキリさせないと。
だって私は、俊をストーカーなんてしてないもんっ!!!
そんな噂、どうやったら流れるのよ。
「何言ってるの?
俊くんは、彼女なんてつくる人じゃないし
みんなに優しく抱いてくれた。
なのに……あなたと仲良くなってから
みんな断られてるのよ?
俊くんを変えたの、あんた!
俊くんの弱みをなんか握って
脅したりしたんでしょ!!
それ、ストーカーに近いんじゃない?」
私が俊を脅した?
いや、待ってよ。
寧ろ、軽い脅しは逆に俊にされたんですけど。
「違います!!
俊の弱みなんて知らないし
脅したことなんてない」
「ふーん、まあ、いいけど。
俊くんをみんなに返してよ」
俊くんをみんなに返してよ?
それは……そんなの……
「嫌に決まってます!
もし、みんなのとこへ行かせたら
私は俊といられなくなる……
そんなの、絶対に嫌です!
俊は私の彼氏です!!」
ここで、あの日言われた『今日からお前は俺の彼女な』を利用するのもどうかと思うけど。
俊を手放さない方法はこれしかない。
私がそう言ったら、彼女と驚いていたが。
一番驚いていたのは俊だった。