俺様男は私の彼氏様!?
椿んちは久しぶりだ。
この前までここで一緒に住んでたんだもんな。
「大丈夫か?椿」
「うん、ごめん、急に」
何をそんなに気にしてんのかわからねぇけど、さっきから泣きそうな声。
体も震えてる。
「いいか?何あったか聞いても」
「うん。あのね……散歩してて帰ろうとしたら……誰かにつけられてて……」
つけられてる?それってストーカーか?
「気のせいじゃねぇのか?」
俺がそう言うと、首を横に降る椿。
「私も気のせいかなって最初は思った。
でも、走ってみたらあっちも走るし
立ち止まったあっちも立ち止まって……
その足音は聞こえてきてて……
怖かったけど振り向いたんだ。
でも誰もいなかった。
なのに私が歩くと、
私以外の足音が聞こえたの……」
なんだよ、それ。
完璧ストーカーじゃねぇかよ。
「そうか……怖かっただろ。
兎に角、今日は俺がいるから安心しろ」
今日は病院ももう終わったし、椿をほっとくわけにもいかねぇ。
傍にいてやりたい。
俺にできるのかわからないが、安心させてやりたい。