彼の優しさ 番外編
「拗ねるなよ…」困った声が聞こえるけど、顔が笑ってるもん。フロントにチェックインして荷物を部屋まで届けて貰うようにお願いしたあとカードキーを貰ってレストランの方に歩いている。
「泊まりならちゃんと言ってくれても良かったんじゃない?」
「サプライズだよ。」
「しかもあのボストンバッグ…」
「ん?藍のやつ使おうとしたらどこにあるか分からなかったから麻美に借りた。」
「まさか、下……」
「それも麻美に協力して貰った。」言いたい事が分かったのか全部言う前に答えてくれた。……まぁホテルの廊下で話す事じゃ無いかも知れないけど。
「もう。どのくらいあーお姉ちゃんに協力をお願いしたの?」
「後は服とか化粧品類とか鞄に入れて貰った位。……後は俺が頑張る番。」後半は何て言ったの?
また首を傾げてると
「ほら、着いた。」と言ってレストランの中に二人して入った。
レストランの一角に後3つ位リザーブ席がある所に通された‼
ウェイターの人が座るのを確認してからリザーブの書かれているプラスチックを持って行った。
……注文は?
「宿泊客のみ食べれるやつを頼んであるから直ぐに来るよ」