彼の優しさ 番外編
「朝陽……」朝陽君のお母さんとお父さん、4歳位の女の子が直ぐに来た。
「ありがとうございます。」朝陽君のお父さんが言うと
「いえ、直ぐに会えて良かったです。」
泣き出しそうな顔をしてる朝陽君。
「男だから泣かないもん。」と自分に言い聞かせてるみたい。 朝陽君のお父さんは朝陽君の頭をガシガシと撫でると
「にーに。おだんごー」と女の子がお団子の催促をしてる。
朝陽君がお団子が乗ったプラスチックのお皿を出すとみたらしのお団子を取って
「にーに。ありがとー」と言って、食べ始めた。
「本当にありがとうございました。」そう言い残して、中庭の方に歩いて行った。
本部前から離れて、お腹が空いたから何か食べようと出店が多い所に歩いて行くと部長に会って
「迷子の子どうなったの?」
「はい。親御さん直ぐに会えましたよ。」
「良かった…きっと心細い思いをしていただろうし。」
「そうですね。あの子、親御さんに会えると泣き出しそうな顔をしていました。『男だから泣かない』って自分に言い聞かせていて。」
「そっか。結城さんありがとうね。わたしは副部長が来るまで交代出来なかったし、本当に助かった。」…そっか。責任者が居ないとダメだから…文化祭の決まり事の1つだったな。
聞けて良かったのか部長は安心した顔をして「じゃあね」と言って別れるとソースのいい匂いがしてその方向にあしを剥けると、焼きそばがあって、焼きそばを買って、飲み物(タピオカ入りミルクティー)も買って目に付いた物を買うとちょうど空いていたベンチに座ると食べ始めた。