誠の誓い
気晴らしに町に出た


人気のない寺で、腰を下ろす

どんどん無くなる体力

ぎゅっと胸元を握る



(もう……永くない)



自分の命の期限を感じて、悲しくなる




(総兄ちゃんも頑張っている!
私も頑張って平兄ちゃんを
永倉さんと原田さんのところに帰したい)







宿舎に戻ると伊東が九州に行くと言い

支度をしていた



「貴方も支度して頂戴!」


「俺は……無理かも」


「貴方は、別行動ということで
知り合いの医師のところに療養して貰う
近頃、倒れたり、発作もあったわ!
まだまだ働いて貰いたいから
療養してね!」


「俺は…」


「わかってる
ただ……今回だけは、私の為に
療養して頂戴!貴方を失いたくないの!
貴方の願い事を叶えると約束したもの!」



(まだ、死ねない)



「うん わかった」






療養生活は、永く感じた



薬と安静が、大切だと実感した





「会いたかったわ!体調はどう?」


「お蔭様で、落ち着いている」






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