誠の誓い
みたらし団子
「ほぉ~化けたな!」



顎に手を当て、色気たっぷりに

土方がそう言った





「これなら安心ですね!」




満面に笑みを浮かべ、沖田が頷く





ここは、揚屋の一室






舞妓の衣装に身を包む縁を

新選組の幹部が、満足気に見ていた




「由縁が生きてたら、こんな感じか?」




永倉がマジマジと見てくる




「やめて下さい…皆して……」





今夜、ここで長州の会合がある

情報収集するため

縁が1人で、潜入することになったのだ






「はあ~動きにくい…」


「安心しろ!襲われたら助ける!」


「斎藤さん…襲われる前にお願いします」


「どちらでもいいだろ!」


「良くないです!藤堂さんたら!
他人事だと思って!!」



















会合に潜入したが、これといった話はない

男らにスリスリされ

上手く逃げつつ

相手をしていると、遅れて来た奴と

バチッと目が合う



「お前……縁か?」


「へ?うち、千代里どす?」


可愛いらしく言ってみたが

相手は、新選組平隊士 武下千太郎だった


(千太郎が……間者だったなんて……)




こみ上げる怒りを抑え



にっこり笑う




「すまん…知り合いに似ていた」



「そうどすか…ふふふっ」



(怪しまれている…どうしよう…)






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