誠の誓い
仕事は、明日から

ここに来る度に世話になっている


同室の鶴里は、体調不良で休んでいた


「鶴ちゃん、またお世話になります」

「千代ちゃん、嬉しいわ」


鶴里の額の手拭いを替える


「ねぇ 千代ちゃん
うちが元気になったら……
お買い物、一緒にいかへん?」


「いいよ!いこいこ!!」


「ホンマに男はんとは、思えへんなぁ」


「あ 鶴ちゃん、言ってなかったな
俺、女なんだ!!」


「ホンマ!? いや! 嬉しい!!
なんや、男はんと思ってたから
えらい気をつこてたんアホらし!」


「ははっごめんな
女将さんにも、この前言ったというか
バレてな…」


「あぁ!2階から落ちてんやろ?」


「その時に…
まぁ 女将さんと鶴ちゃん以外に
新選組から来たって、言ってないから」


「今回も、仕事なん?」


「いや、今回は恩返しだよ」


「ほな、楽しもな!!
熱下げんとなぁ!!ふふふっ」







翌日





熱の下がった鶴里は、用心で休む

縁は、仕事をした






そして、翌日




「お稽古に行ってきます」

「寄り道して帰ります」


「いっといで」








「久しぶりに、この格好で町を歩くな」


「そうなん?可愛いのに、勿体ない!!
それより、千代ちゃん言葉使い!」


「はぁ~口悪いんは、治らへんもん」 


「口が悪ても、京言葉!」


「へぇ」


「「ふふふっ」」









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