誠の誓い
永倉が警護の日は、新選組が

舞踊会を警護する日だった

 
舞妓らにきゃあきゃあ言われている

新選組の面々を見つつ


鶴里と端っこで休んでいた



「藤堂はんも、モテはるなぁ」

「せやなぁ」

「千代ちゃんは、意中の人いてはる?」

「/////」

「おるんやな?」

「いてるけど……うちは、男として
新選組にいると決めた
……諦めなあきまへん」

「……辞めたらええやん」

「辞めたないんよ
正直……こんなんしてるの嫌なんよ
綺麗な着物より、動きやすい袴や」

「はぁ~わからんなぁ~」


「「ふふふっ」」





無事に舞踊会が終わり

置屋に戻る支度中

永倉をチラリ



(私の警護なんて、どうでもいいみたい)





娘らに囲まれていたのだ



「帰ろ」

「うん!帰ろ!」




鶴里と会場を出た






「千代ちゃん?どないしたん?」


「ん? なんも? 疲れたなぁ」


「せやなぁ」













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