誠の誓い
「馬鹿野郎!!!
無事だったから良かったが
鶴里も一緒だったんだぞ!!」


「すみません」



こってりと土方に絞られた









一方


置屋では


「千代ちゃん!!休まなあかんよ!!」


「平気!!今日のお客はんは
お医者はんやから!!」



猛烈に心配する鶴里を他所に

縁は、気にせずに支度していた




どうしても、今日の客に

お願いしたいことがあったからだ



「先生 近頃 胸が苦しいんどす」


「どれどれ?

……千代里

これは、心の臓を病んでいるのかも」


「やっぱり」


「やっぱり?」


「いえいえ……ふふっ
おおきに、ご診察してもろて」




誰にも相談出来なかった

忍らに、飲まされた薬で

体調が悪いことを……


そして、今日


3度目の薬を飲まされた


『これで終わりだ
お前の心の臓は、これからゆっくり
病んでいく……ゆっくりとな』



忍の言葉を思い出し、俯く








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