彼氏の好きなヒトになる方法
+ 神級のイケメン様
うちの高校と青柳高校のちょうど真ん中あたりにある駅で、私たちはサトシくんたちと会うことになった。
約束を取り付けた張本人であるマナミと、当事者の私のふたりで駅へ向かった。
璃子は今日の放課後は用事があるとかで、泣く泣く帰っていった。まあ、「明日絶対詳しく聞かせてね」と言われてるんだけど。
隼に煽られる形で『会う』とは言ったものの、いきなり今日の放課後だなんて思わなかったから、全く心の準備ができていない。
どうしよう、大丈夫かな。ちゃんと話せるかな。仲良くなれるかな。
別に彼氏になって欲しいとは思ってない。交友関係の輪を広げるためだ。うん。
相手の人だって、『とりあえず会ってみよう』くらいの気持ちだろう。彼女が欲しくなる年頃の、イマドキの男子高校生なんだから。
気楽に行こう、気楽に。
そんなことを考えながら、駅の構内でその時を待っていると、ケータイを見てサトシくんからの連絡を待っていたマナミが、ふいに顔を上げた。