彼氏の好きなヒトになる方法
そりゃ、もう少し進展したいなあとは思うけど。
急いだって仕方ないしね。俊くんはマイペースな人だ。そして私は、そんな俊くんが好きだから。
「だーいじょぶだよー。ありがと、マナミ」
へらへら笑って言うと、マナミもフッと優しく笑ってくれた。
*
ショッピングモール内を歩き始めて30分程度が経った。
主に璃子や晃が気になったお店に吸い寄せられていき、それに残りのメンバーがついて行ったり行かなかったりを繰り返していた。
「あっ、可愛い〜!」
璃子が近くの雑貨屋に目を向けて声を上げた。
ぴょんぴょん飛び跳ねるように店へと歩いていく璃子を、後ろからぞろぞろ追いかける。
その途中、向かいにおもちゃ屋さんが見えて、私の興味はそっちに惹かれた。