彼氏の好きなヒトになる方法
璃子は私の言葉を聞くと、ぱあっと笑顔になった。
「ほ……ほんと?よかったあ!ウチもみんなも、あれから大丈夫だったのかなって心配してたんだよ〜!」
よかったねえ〜!と璃子が感激した様子で抱きしめてくれる。
今日の放課後、どうなるかはわからないし、また私が落ち込むことになるかもしれないけど。
ちゃんと言うんだ。
俊くんに、私の気持ち。
*
俊くんがうちの学校に着くのを待っている間、そわそわして落ち着かなかった。
だけど今日はちょうど晃と日直だったから、放課後は隼と晃、璃子と喋りながら(彼氏彼女いる組は帰った)日誌を書いて時間を潰せたから助かった。
他愛ない話で盛り上がっていたら、携帯がメッセージを受信した。
『着いた』
ーードキン、と心臓が大きく脈打った。
「……ごっ、ごめん!私、用事あるから帰るね。晃、悪いけどこれ、出しといて」
「はいよ」
書き終えていた日誌を晃に渡して、私は急いで帰り仕度を済ませた。
「じゃーね、また明日!」
「おー」
「ばいば〜い」
教室を出て、バタバタと走って校舎を出た。