彼氏の好きなヒトになる方法



「……ウザいかもしんないけど、好きって言いたくなったら毎日でも言うから……。かっ、覚悟してよね」



ちょっと恥ずかしくなって茶化したらツンデレみたいになってしまった。


俊くんは戸惑った感じで「う……うん」とだけ返事をした。


……日曜日、ちょっといい雰囲気になってうっかり言ってくれたりしないかなあ。

うーん、難しいかも。


まあ、気長に待つけどね。







ついに日曜日が来た。


付き合って2ヶ月。初の休日デート。


メイクは派手になりすぎない程度に気合いを入れたし、髪も巻いた。

服装はキレイめに可愛らしく、でもスカートで足は出した。前日の夜には顔パックしたし、今日の私は最強のはずだ。


どうやったって神級イケメンの隣に並ぶには見劣りするけど、他ならぬ俊くんが『釣り合ってる』ってハッキリ言ってくれたもんね。無敵すぎるでしょ。


待ち合わせはいつもの駅前。

そこから10時すぎに水族館行きのバスが出るから、それに乗る予定だ。


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