彼氏の好きなヒトになる方法
私がびっくりしていると、俊くんはちょっと気まずそうに目をそらした。
「……ごめん、慌てさせて。俺もたまたま早く着いただけだから」
「そ、そっか……」
もし私が時間通りに着いてたら、俊くんは約30分も私を待つことになってたのか。早く着いてよかったかも。
ようやく落ち着いて、2人で並んでバスを待った。
ちら、と隣に立つ俊くんを見る。
すぐ横にいる線の細い綺麗系イケメンの存在に、私の心は浮き足立った。
し、私服ぅ〜〜。カーキ色のシンプルなシャツに黒のスキニー、スニーカー。
柄のない落ち着いた格好が俊くんらしくて激萌えだ。今日も私はあなたにメロメロです。
はあーーカッコいい。バスの待ち時間なんて、俊くん眺めてたらあっという間だよ。
チラ見のつもりがガン見してたら、俊くんが不意にこちらを向いて目が合った。
彼は少し戸惑った顔をしている。
「……どうしたの。さっきから」
わあ、ガン見してたのバレてる!