彼氏の好きなヒトになる方法


マナミには可愛い海色のネイルセット。璃子はよく鞄に缶バッチつけてデコってるから、使いやすそうな絵柄の缶バッチセットにした。



ゆっくり買い物してのんびり18時前のバスに乗りこんだ。


残念ながらバスの中の記憶はない。運良く2人がけの席が空いていたから座ったけど、一瞬で駅に着いた。要は爆睡してしまったのである。




「ほんっとーにごめん!重かったでしょ!?」



ハッと目覚めたら俊くんの肩に寄りかかった状態で驚いた。


バスから降りて必死で謝ると、俊くんは表情を変えることなくサラリと「全然」と言ってくれた。



「帰ろう。家まで送る」



俊くんは自然な仕草で手を差し出してきた。ヒエエ、まだ一緒にいられるんだ。嬉しい!


ぶんぶんと頭を縦に振って頷く。ニコニコしながら俊くんの手を握ると、彼は少し気恥ずかしそうに目をそらした。



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