始まりの瞬間
荷物を取りに教室へ行ったら まだ何人かクラスメートが残っていた。

「結羽ちゃん!どーだった?!」

そう言って私の元に駆け寄ってきたのは、友達の那奈ちゃん

「どーだった…って、なにが?」

私が聞き返すと、那奈ちゃんはハッとした顔になった。

「失敗しちゃったのね。何も覚えてないの?杉崎君のこと…」

「杉崎君……?」

杉崎君…?誰のことだろう

失敗しちゃったって何が?

そういえば、さっきの男の子も失敗とか言ってなかったっけ?

那奈ちゃんって心配そうな顔をして

「結羽ちゃん、帰ろうか。」

と荷物を持ってきてくれた。

< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop