青春方程式
先生が分からないよ…………
キーンコーンカーンコーン
「ほらチャイムなったぞ。」
「はい……」
チャイムと同時にクラスの子達がぞろぞろと英会話室に入ってきた。
岡本先生は何事も無かったかのように授業を始めた。
その日授業の内容は全く入ってこなかった。
モヤモヤした感情が私の心を支配している。
何も教えてくれない……
さっきあった出来事がフラッシュバックされる。
「真夏…………?」
隣の席から葵は心配そうに私を見ていた。
でも私はやっぱり気づかない。
当たり前だよ。
だって頭の中は今謎でいっぱいなんだからさ…………
「お願い……教えてよ……」
私は小さく呟いた。