青春方程式
青春方程式
あれからもう半年以上経過していた……。
私たちは今私立入試の真っ只中!!
私もちょうど今日入試へ行ってきた。
やっぱりいつものテストとは、全然緊張感が違う。
当たり前だよね。
梅中では必ず私立を1校は受けないと行けなかったから……。
滝神高校を受けた。
合否発表はその後すぐに届いた。
☆合格☆
「真夏っ!私合格したよ滝神!」
「私もだよ〜!」
「二人ともおめでとーな。」
「ここからが本番でしょ?」
「そーだね!」
もう卒業式が間近に迫っていた。
来週わもう卒業……
その後に公立入試がある。
私は第一志望校を、霜月商業高校に決めていた。
「霜月受かるかな……」
「真夏なら大丈夫だろ?あんだけやってきたんだし。」
「そうだよね!ありがとう葵」
「おう!」
あ、もう一つ伝えて置かなくちゃね。
私黒田真夏は、12月から葵と付き合い始めましたっ!!
クリスマスからなんだけどね〜。
充実した日々を送っております(笑)
「てかまだ分からないの?」
「何が?」
「何がって……岡本先生とのこと。」
「ああ、あれね。実は卒業前に英会話室に呼ばれてるんだよね。」
「まぢ?!?!?!」
「多分教えてくれるんじゃかいかな?」
「もう卒業だし……。」
あれから何も分からなかったけど岡本先生は、やっぱり私の中の大事な人。
そんな気がしてたんだ。
「じゃ、私英会話室に……」
「黒田ーっっ!」
「はい?」
私が喋ろうとしたのと同時に担任の宮沢先生が入ってきた。
「どうしました?」
「ちょっとこっちに。」
「はい。」
廊下に出た。
なんだろう?
「なんでしょう?」
「黒田に頼みがある。」
「はい!」
そういいながら宮沢先生は私に1枚の紙切れを渡した。
「……これって、方程式??」
「そうだ。黒田なりの答えを聞かせてくれ。」
「分かりました。私はやっぱり、」
青春っていろんなことがあると思う。
恋愛だったり、友人関係だったり、勉強だったり、いろいろ。
だから私の答えは……
「そうか。それも正解だな。」
「ありがとうございます!でも、なんでこんなものを私に?」
「黒田なら解いてくれると思ってたからな〜。」
「そうですか。」
「とうとう来週卒業だな!楽しみにしてる。」
「はい!」
宮沢先生は、ずっと笑っていた。
その笑顔の裏に、悲しそうに笑う先生がいる気がした。
でもまだ、その理由は分からないままだった。