青春方程式
「葵だって真夏と同クラになれてうれしいくせにー!」
おとね……(笑)
「なわけないだろっ?!まぁ真夏の世話係を続けられるから忙しくてある意味面白くなりそうだけどな。」
「誰が世話されなくちゃいけないわけ?」
「真夏しか考えられないわ……(笑)」
「私そんなに馬鹿じゃないよ?」
「まぁ数学だけは誰にも負けない真夏だけどな。朝遅刻してダッシュしてきたのはどなたでしたっけ??」
「私遅刻なんてしてないし!あれはセーフだよセーフ!!」
「アウトだよ……」
「なにーっ?!」
私たちはいつもこんな感じで喧嘩ばかりしていた。
「いい加減小学生みたいな喧嘩やめたら?一緒にいるこっちが恥ずかしくなる。」
「乃愛私のせいじゃないからね?この英語バカのせいだよ!私な〜んにも悪くないよ!no problem!!」
「何がno problemだ!この数学バカめ!」
「なっ?!」
恥ずかしながら私は数学しかまともにできないんだ……。
あとはそこまで良くなくて……
とくに英語!!あの科目は私にとって非常に厳しいもので(笑)
テスト勉強をするときはいつも葵に頼ってばかりだったな。
「そーいえば真夏っ!!千葉さんと知り合いなの?」
「え??」
「なんか聞きたいことがあるのかなって……」
「うん。なんか聞き覚えがある名前でさ。」
「そーなんだ。」
「私知ってるような気がする」
おとねがいきなり口を開いた。
「え?!」
「私が小学生だったとき通っていた塾が一緒だったかも!」
おとねは小学生のころから塾に通っていた。
私もだけどね……そこでおとねとは知り合ったんだっけ。
「でもそこまで詳しく覚えてないや。ごめん。」
「そっか。」
千葉さんはもう教室にいなかった。
葵もいつの間にか帰っちゃったみたい……
「とりあえず今日は帰ろっか。」
「そーしよ!また思い出したらLINEするよ!」
「ありがとー!じゃ」
私たちはすぐに帰宅した。
その日は、なかなか眠ることができなかった。