僕の同居人は君だけ。



やっちまった……と思った。

顔を青くさせて、僕に駆け寄るキミが

今でも、忘れられないよ。

泣かせてしまったことも

今では後悔している。

だから僕は、ゆっくり、ご飯を食べる。


その間、キミはバタバタと忙しい。

あれどこやったっけ!?、なんて

大きな独り言は毎朝聞いている。

キミは優しくていい女だけれど

忘れん坊なのが、たまに、傷。


『いい子にお留守番しててね。』


僕をそっと抱いて撫でる。


早く帰ってきてね、なんて

意味を込めて僕もすり寄る。


< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop