僕の同居人は君だけ。




名残惜しい気持ちを抑えて

玄関までお見送り。

キミはいつも悲しい顔をするね。

そんな顔をされちゃうと

僕まで悲しくなってしまう。


いってらっしゃい。


少し小さな声で伝えると

キミは笑って返事を返した。


『すぐ帰るからね、いってきます。』


キミが出ていった後は凄く退屈だ。

特に何をする訳でもない。

好きな場所で寝て

少し家の中を行ったり来たり。


キミと居る時間が幸せなせいだ。

こんなに退屈な時間は、嫌いだ。



そう吐き捨て、僕は目を閉じた。



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