名前で呼ばないで
「白鳥せんせー、結婚してるんですよね」
保健室に入るなり矢水。
「いや、腹痛は!?」
「ね??せんせー」
聞いてないし。
「してませんが、何か」
思春期の男子にエグられ、若干イラっとする。
「ないんですか!?なんで!?なんで!?」
「ほっといてください」
私の方をちらりとみると、
「お話はそれだけですか??」
「しっ、失礼しました!!」
赤くなって私は、矢水を引き摺るように保健室を飛び出した。
「アンタ、何がしたいのよ!?」
「な~んや、しょうもない」
ふて腐れ、またスカートを捲る。
「ひゃあっ!?」
チャイムが鳴った。
「教室戻るで」
何なのよ!?意味わかんないし!!