名前で呼ばないで
「コクったって、彼女に??」
確かに、告白されることは度々あっても、自分から行くのは見たことも聞いたこともなかった。
「昔の話や」
「じゃあ、今、好きな子いるの??」
「知るか」
「もし、いなくて、昔みたいに痩せたら、付き合ってくれる??」
「ええっ!!??」
教室が、ザワついた。
クラスの、いや、学校のアイドルに、こんなに堂々と告白する場面を、誰が想像しただろう。
私をちらりと見て、呟くように。
「………痩せたらな」
しぶしぶ。
こんなに甘いものが似合いそうな女子高生は、かつて見たことがない。
その彼女が。
矢水のために??
ダイエット?????