名前で呼ばないで
「おはよう」
翌日、教室に入ると、すっごい美少女が矢水の席で楽しそうに喋っていた。
「あっ、おはよう!!トヨピー!!もう大丈夫なの??」
私の顔を見て、満面の笑みを浮かべ走ってハグしてきた美少女は。
花子さんだった。
思わずまじまじと顔を見た。
こんなに変わるのかと思うほど、別人のようだ。
マジですか!?
「アホ面丸出しやで」
口を閉じるのを忘れるほど見入った。
「結局制服、買い直しちゃった」
オーダーメイドではないだろうが安いものでもない。
LLがMになったくらいの差があった。
ブカブカでもある程度までは中にTシャツを着たりしてごまかしたようだけれど、さすがに無理があったらしい。