モアイ・ザ・ババリアンの涙
校門を出ると、そっからはもうフリーダム。

「モアイ」というラベルまで取り上げられた僕は、黒い塊、もしくはただの変質者。

みんな僕を避けるようにして歩く。

それは、バスに乗っても、電車に乗っても。


にしても、止まないなあ。
いったい、いつまで降り続くんだろう?

ぶっつけ予報で言っていた「世界の半分はアメダス」というくだらないシャレが、一瞬頭をよぎる。

駅までの10分間、僕が通った家々はみな一様に沈んでおり、置いてある自転車、バスケットのボードなどが悲しく並んでいた。

まるで木曜日だな。

ちょっとそう思ったが、せんない事なのですぐやめた。
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