モアイ・ザ・ババリアンの涙
学校
学校に着いたら、なんだかむしゃくしゃしていた。

なんだろう?

自分のせいなのに。

また今日も前には進めなかったな。

雨の中、人込みをぬって登校して来たのに、早くも一日が終わろうとしている。

残酷な運命だ。

教室に入るや、カバンをほっぽりだして喋る、スポーティーな子らの仲間には入れてもらえそうにないし。

僕はいつも通り自分にふさわしい姿勢と態度で、カバンを抱いて丸くなった。

こうすると誰の邪魔にもならない。

僕は生かされている人間だから、しょうがないんだ。
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