モアイ・ザ・ババリアンの涙
窓の外ではザーっという音がしている。

まったく、いつ止むんだろう?

教室の電気がぼーっと照らしている世界はどこか幻想的で、今の僕にはもったいないような気がする。

クラスメートの顔もおとぎ話の小人のように輝いていて、薄く薄く・・・

今の僕にはなんにもできないことが悔しくて、ただただ泣き寝入りのようにカバンを抱いてうずくまる恍惚。

すると、笑い声の輪の中から、何やら紙クズが飛んできた。
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