四季のいたずら
「......なあ」
人気のない階段に2人で腰掛け話していたところ、しょうが私に話しかけてきた。
「なに?」と私は返事をする。
「お前、好きなヤツとかいるの?」
え、何急に。そんなしみじみ言わないでよ。おじさんみたいじゃん。
いつもの私ならこれが言葉になって口から出るのに、なぜか喉でつっかえて上手く話せなかった。
「......いる、よ」
「ふーん。誰?」
「いや、それ訊いちゃう?」
「なつとか?」
「今更。私たち幼なじみじゃん」
考えてもいない言葉がぽいぽいと口から出る。
なんか、しょうがおかしいせいで私もおかしくなってる。