四季のいたずら
休み時間、トイレから教室に戻ろうと廊下を歩いている途中。見慣れた後ろ姿を見つけて思わず声をかけた。
「せつー!!」
「......やっぱり、おうの声だと思った」
振り返りながらせつは言った。
私はせつに駆け寄る。
「朝ぶりだねー」
「そうだね。今日はおうとよく会う」
いつものように八重歯を見せてニッと笑うせつ。
と、「あ」となにかに気付いたように声をあげた。
説が視線を向ける、私の背後。
振り返って見てみると、しょうの姿があった。
しょうも私たちに気付いたらしく、こちらにやってくる。