四季のいたずら
もしかしてせつ、しょうのことが好きなのかな。
そんな考えがふと浮かんだのは、日が傾きかけた午後5時過ぎ。
帰ろうと下駄箱からくつを取り出したところだった。
「お、おうじゃん」
後ろから私を呼ぶ声がした。
男子の声。だけどしょうじゃない。
しょう以外の男子で私をおう呼びするのは......。
「なつ!久しぶりー」
「ん。今から帰り?」
爽やかなイケメンボイス。
見た目は茶髪でチャラいけど、4人の中でずば抜けて頭が良くて、お兄ちゃん的存在。
文武両道と言っても過言ではないパーフェクトボーイ。
私も休みの日は勉強を教えてもらったりしている。